US
(外務省HP – 地域別インデックスより)

1.はじめに

アメリカ合衆国にて商標権の権利保護を行う際に役立つ情報を、以下に掲載しております。
 本ページが、お客様が海外で知財保護を行う上での一助となれば幸いです。ぜひお役立て下さい。

※<アメリカ商標出願から登録までの期間目安> ※2018年3月時点
現状では、出願から登録されるまでの期間目安は、約7~10ヶ月程度となっております。
※拒絶理由が通知された場合の応答期間は6ヶ月です。

 

★ご相談・ご質問事項について

本記事関してご質問事項等がございましたら、TELまたはEメール(法務部宛)、もしくはHP上のお問い合わせフォームからご相談を受け付けております。是非お気軽にお問い合わせ下さい。

★本記事の詳細版について

また、本記事は、当所が配布している「アメリカ合衆国商標法」資料の一部抜粋版となります。
下記の「〠サンプル」の形式で詳細版を配布しております。ご希望の方は、上記と合わせてお気軽にご連絡下さい。

 

 

 

2.アメリカにおける商標権

A.商標登録の対象について

(1)商標の種別

  • 1)商品商標
  • 2)サービスマーク(役務商標)
  • 3)団体商標
  • 4)証明商標

 

(2)出願可能な商標の保護対象
 アメリカの商標法上の解釈では、あらゆる言葉、名称、シンボル、文字、数字、スローガン、紋章、模様、図案またはこれらの組合せを始め、以下のとおり特殊な種類の商標も登録可能である。

  • ・Three-dimensional [3D] mark (立体商標)
  • ・Sound mark (音の商標)
  • ・Motion mark (動きの商標)
  • ・Color mark (色彩のみからなる商標)
  • ・Position mark (位置の商標)
  • ・Hologram mark (ホログラム商標)
  • ・Olfactory mark (香りの商標)
  • ・Touch mark (触覚の商標)
  • ・Taste mark (味覚の商標)
  • ・Trade Dress (トレードドレス)

B.使用主義

(1)登録主義と使用主義

 日本では、商標を登録することによって商標権が発生する「登録主義」が採用されているが、一方、アメリカでは、商標を使用することによって商標権が発生する「使用主義」の制度が採られている。

  • ⇒ 使用主義により、商標を登録せずに使用しているとその使用地域でコモンロー上の権利が発生することになり、一方、例え商標登録しているからといって継続して使用していないと権利放棄とみなされるので注意が必要である。
  • ⇒ 出願~登録までの間に、真正な使用の証明を提出しなければ登録が認められない(一部マドプロ出願を除く)。

(2)アメリカ商標法における「使用」の定義

 「取引上における使用 (Use in Commerce)」:通常の商取引の過程における標章の真正な使用であって、単に標章についての権利を留保するために行われるものではないもの(商標法第45条(15 U.S.C. §1127))

  • ⇒ 取引において、商品に商標を付すこと、または商品との関連で商標を使用することをいう。広告的使用(商品/包装と物理的に結合していない使用)は、商品の場合使用に当たらない。
  • ⇒ サービスマークは、広告的使用により商標を使用したといえる。
  • ・「商品」についての使用:それはいかなる方法であれ、商品、容器、それに関連する表示物、又はそれに添付されるタグ・ラベル、又は商品の性質上そのように付すことができない時は、その商品やその販売に関する書類に付され、かつ、その商品が取引において販売されるか又は輸送される場合をいう。
  • ・「サービス」についての使用:それが、サービスの提供又は広告において使用若しくは表示され、かつ、そのサービスが取引において提供されるか、又はそのサービスが2つ以上の州又は合衆国及び外国において提供され、かつ、サービスを提供する者がその役務に関連する取引に従事している場合をいう。

(3)使用宣誓書を提出するタイミング

  • ⇒ 商標権を維持する為には、当該商標を継続して使用することと、その証拠・宣誓書(affidavit)をUSPTOに提出しなくてはならない。
  • ◆使用宣誓書(第8条) [=§8 affidavit]
     日本商標を基礎とした出願以外は、登録時「使用宣誓書(Statement of Use)」の提出が必須となる。またその後登録から5~6年目の間、10年毎の商標権更新手続の際に、使用宣誓書を提出する必要があり、最初の更新までに合計3回の使用証明の提出が必要となる。
     このように使用宣誓書を何度も提出させることで、アメリカ商標法の原則である「使用主義」の徹底を図っている。
  • ◆商標権の不可争性についての宣誓書(第15条) [=§15 affidavit]
     アメリカ商標登録後5~6年目の間には、「商標権の不可争性についての宣誓書(第15条不可争宣誓書)」の提出が可能である。この宣誓は、登録から5年間継続して使用され、かつその後(現在)も取引で使用されていること等を条件に、第三者が当該商標権の有効性について争うことができないものとする効果を発揮する宣誓書である。
     不可争宣誓書の提出は必須ではないものの、商標権をより安定かつ強固にするために、特段の事情がない限り提出することを推奨する。上記の5~6年目の第8条使用宣誓書と同時に提出することで、手続負担や費用を低減することができる。

C.商標出願について

(1)存続期間

  • ・登録日から10年間
  • ・10年ごとの更新可
  • ・更新期限を徒過した場合でも、6ヶ月の猶予期間がある。
  • ・継続して使用していないと商標権を放棄したとみなされるため注意が必要。

(2)分類(商品または役務)
 アメリカの審査では、商品/役務の表示について具体的な記載を要求される。Nice Agreement(ニース協定)に加盟しているため、区分は統一されているものの、ニース協定の指定商品/役務表記では採用されないことが多い。国際分類の所謂Headingのような大概念や、日本商標のような包括的な表記ではなく、それぞれ具体的な表記/下位概念にして出願することが必要である。
(例:「上位概念, namely, 具体的商品名称」といった表記。
 ※「namely」の他には、「consisting of」、「particularly」、「for use in」などが認められるようである。)

(3)出願
願書に必要な情報

    •  ●Drawing(商標見本)※標準文字の時は不要
    •  ●Description of goods and services(区分、指定商品/役務の記載)
    •  ●Applicant’s name and address(出願人氏名/名称)
    •  ●Filing Basis(出願の基礎情報)
    •  ●Government fee(USPTO出願費用)

[NOTE]
・以下の出願形態のうち、何を基礎とした出願であるかを明示しなければならない。
<(1) 現実での使用に基づく出願/(2) 使用意思(Intent to Use)に基づく出願/
(3) 本国出願・登録に基づく出願(優先権出張)/
(4) マドプロ出願を行ってアメリカを指定した出願/(5) これらの組み合わせ>

D.条約
 主な条約への加盟状況は以下の通り。

パリ条約 WTO協定 商標法条約 マドプロ ニース協定
加盟 加盟 加盟 加盟 加盟
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