メキシコ
(外務省HP – 地域別インデックスより)

1.はじめに

メキシコ合衆国(以下、「メキシコ」という。)にて商標権の権利保護を行う際に役立つ情報を、以下に掲載しております。

本ページが、お客様が海外で知財保護を行う上での一助となれば幸いです。ぜひお役立て下さい。

<平均的な審査期間> ※2018年3月時点
現状では、出願から登録に至るまでの審査期間は、拒絶理由通知がなければ約6ヶ月~1年程度となっております。

 

★ご相談・ご質問事項について

本記事関してご質問事項等がございましたら、TELまたはEメール(法務部宛)、もしくはHP上のお問い合わせフォームからご相談を受け付けております。是非お気軽にお問い合わせ下さい。

★本記事の詳細版について

また、本記事は、当所が配布している「メキシコ商標法」資料の一部抜粋版となります。
下記の「〠サンプル」の形式で詳細版を配布しております。ご希望の方は、上記と合わせてお気軽にご連絡下さい。

 

 

 

■ メキシコにおける商標権

1.登録できる商標について

(1)商標とは
 メキシコでは、視認可能な全ての標識は、十分な識別性を有し、特定の事業者の商品/役務と他の事業者の商品/役務とを識別できる限り、商標としての保護を受けることができる。一方、音や匂い等の視覚で認識できない標識は保護を受けることが出来ない。

 

(2)保護されうる商標の種類

  • ・視覚的な名称及び図形(十分に顕著性を有し、自他識別力を有するもの)
  • ・立体的形状
  • ・商標及び会社名称又は企業名称
  • ・個人の固有名称

その他に、登録可能なものとして以下のものが存在する。

  • A:広告スローガン
  • B:団体商標
  • C:連合商標
  • D:周知商標・著名商標

(3)登録できない商標
商標として登録できないものとして①先行商標と類似しているものと②識別性によるものがある。

 

2.出願から登録まで

(1)存続期間
商標出願日から10年である。出願日から権利が有効となる。
・10年ごとの更新が可能
 →存続期間満了日の6ヶ月前~6ヶ月後まで更新手続が可能である。日本の商標制度とは違い、満了日を経過後に手続をしても追加の庁費用は発生しない。
 →更新を行うためには、メキシコ国内で当該商標を使用していなければならない。

(2)分類(商品または役務)
一商標一区分制度が採用されている。

(3)出願~審査まで
ア)商標出願について
①願書に必要な情報
 ●出願人氏名/名称、国籍および住所
 ●商標名およびカラーの商標見本、又は立体商標の場合はその旨
 ●商品/役務の記載(ニース国際分類に従う)
 ●メキシコにおける最初の商標使用日(後に訂正不可)又は未使用である旨記載
 ●委任状
 ●出願の基礎情報(優先権を主張する場合)
②早期審査制度
 日本のような早期審査制度は存在しない。
③情報提供制度
 出願に関して第三者による情報提供を受け付ける制度はない。

イ)審査
審査は出願受付順に実施。
・最初に方式審査が行われる。
・方式審査の後に、実体審査(絶対的拒絶理由および相対的拒絶理由)が行われる。

矢印

・拒絶理由通知
応答期間:2ヶ月以内
⇒オンラインシステムや電話ではなく、書面にて通知される。
⇒必要に応じて意見書・補正書・証拠・同意書等を提出し、反論や補正等を行う。

(4)出願公告
 これまで、メキシコでは異議申立制度がない世界的に珍しい国の一つであったが、改正法により、2016年8月30日より異議申立制度が新たに導入されている。

(5)異議申立
 異議申立期間は、出願公告の翌日から1ヶ月以内であり、何人でも異議を申し立てることができる。

(6)商標登録
 異議申立がなく異議申立期間経過後に実体審査で承認された時、若しくは異議申立を受けた出願が承認された時、IMPIは商標を登録し、登録証を出願人に送達する。
 商標出願に対する拒絶理由通知等なくストレートに登録された場合、出願日から約6ヶ月~1年程度で登録証が交付される。

(7)拒絶査定不服審判
 拒絶査定に不服の場合は、出願人はIMPIまたは裁判所のいずれかに拒絶査定不服審判請求を行う事ができる。

(8)不使用取消審判
 商標が指定商品/役務に関して継続して3年以上使用されなかった場合、第三者は当該商標の不使用を理由に、不使用取消審判を請求することができる。
 この3年は、第三者が不使用取消審判を請求した日から遡って3年間のことであり、被請求人はこの期間の使用について宣誓供述しなくてはならない。

(9)無効訴訟
 商標登録に、産業財産法第151条に定められた無効理由がある場合(冒認出願等)、当該商標権の無効請求を提起する事ができる。なお、無効理由によって、訴訟の有効期間が異なる。
 一方、IMPIが自発的に冒認出願を発見し、登録を拒絶することも行われているようである。

(10)職権による商標権取消
 メキシコ商標法では、行政目的のために、職権で商標登録の取り消しを行うことが可能である旨規定されている。実務上は職権による取り消し決定は極めてまれである。

(11)商標権の放棄
 商標権者は、IMPIに商標権放棄の申請書を提出することで、自発的に登録を抹消することができる。

(12)商標のライセンス
 ライセンス契約(通常使用権等)を結んだ場合、IMPIへのライセンス登録が必須である。
 メキシコでは、IMPIにライセンス契約の事実を登録していなければ、使用権者による使用が有効であると認められない。

 

3.条約

 主な条約への加盟状況は以下の通り。

パリ条約 WTO協定 商標法条約 マドプロ ニース協定
加盟 加盟 未加盟 加盟 加盟

以上

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