日本

1.はじめに

日本国内にて商標権の権利保護を行う際に役立つ情報を、以下に掲載しております。

本ページが、お客様が日本国内で知財保護を行う上での一助となれば幸いです。ぜひお役立て下さい。

<平均的な審査期間> ※2018年4月時点
現状では、出願から登録(査定)に至るまでの審査期間は、約6か月から12か月程度となっております。

 

★ご相談・ご質問事項について

本記事関してご質問事項等がございましたら、TELまたはEメール(法務部宛)、もしくはHP上のお問い合わせフォームからご相談を受け付けております。是非お気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

 

2 日本における商標権

A.商標登録の対象

(1)商標の種別

  • ①通常の商標
  • ②団体商標
  • ③地域団体商標

(2)出願可能な商標の保護対象

■伝統的商標

  • ①文字字商標・・・ひらがな、カタカナ、漢字、欧文字からなる商標
  • ②図形商標・・・マーク、キャラクターからなる商標
  • ③立体商標・・・キャラクターの立体人形等からなる商標
  • ④ 上記①〜③を組合せた商標

■新しい商標(2015年4月1日より)

  • ① 色彩のみからなる商標
  • ② 位置商標
  • ③ 音商標
  • ④ 動き商標
  • ⑤ ホログラム商標

 

B.商標制度の概要

(1)先願先登録主義

日本の商標法は、「先願先登録主義」を採用しています。

  • ●先願主義:同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品・役務を指定する出願が競合した場合に、先に出願された商標が優先的に登録される制度を言います。
  • ●登録主義:出願商標を現実に使用していなくても、将来使用する意思があり、一定の条件さえ備えていれば登録される制度を言います。
  • ●以上より、計画中のビジネス・日本への輸出に備えて、使用予定の商標を前もって出願する等の検討をしておくことが重要です。

(2)実体審査

わが国では、出願書面が適式に記載されているか否かの「方式審査」を経たのち、実体審査が行われます。

実体審査において、実質的な登録の可否が判断されます。

【審査官によって、登録が認められないと判断される主な拒絶理由】

  • ・商標の使用及び使用意思の疑義(商標法(「以下、法という。」)第3条1項柱書)
  • ・識別力の欠如(法第3条各号)
  • ・公益的見地/他人の商標との関係における不登録事由(法第4条各号)
  • ・指定商品・区分の記載不備(法第6条各項)

 

C.商標権について

(1)権利の発生

  • ・実体審査後、商標登録をすべき旨の査定(又は審決)が送達
    ⇒30日以内に登録料納付
    ⇒設定登録日より商標権が発生

(2)存続期間

  • ・登録日から10年
  • ・更新可能。(更新手続期間:原則、商標権の存続期間の満了前6月~満了日)
  • ・商標権の存続期間満了後であっても、6月以内であれば更新手続可能。但し、追加手数料が必要。

(3)分類(商品または役務)

  • ・一出願多区分制度
  • ・ニース分類に即した、政令で定められた区分に従って記載
  • ・類似商品役務審査基準に記載のある包括的表示が認められます。

(4)出願に必要な書類等

  • ①願書
  • ②出願料の納付

*以下は必要な場合のみ*

・優先権を主張する場合:優先権証明書(出願日から3か月以内の提出が可能)

・団体商標の場合:出願主体が適格である旨の証明書面

・地域団体商標の場合:
出願主体が適格である旨の証明書面
商標に含まれる地域の名称が、指定商品/役務との密接な関係
を有することの証明書面

(5)主な庁費用  ※2018年4月現在

<出願費用> 3,400円+(区分数×8,600円)
<登録費用> 区分数×28,200円(10年分)
区分数×16,400円(5年分:前後期分納)
<更新登録費用> 区分数×38,800円(10年分)
区分数×22,600円(5年分:前後期分納)

 

(6)出願から登録までの流れ

※一定の条件を満たせば、早期審査の申請が可能

(7)取消事由

①登録異議申立制度

本来登録されるべきでない商標が誤って登録された場合等に、登録異議を申立てることによって、再度審理を求めることができます。商標掲載公報発行から2ヶ月以内に申立てることが必要です。これを経過してしまった場合には、無効審判によって登録の是正を求めることになります。

②無効審判制度

本来登録されるべきでない商標が審査において誤って登録された場合や事後的に商標登録を付与することが不当になった場合には、それら瑕疵ある商標登録を無効にする必要があります。商標権を遡及的に消滅させるために行われる審判といいます。

③取消審判制度

後発的事情によって、審査において瑕疵なく登録された商標登録であっても存続させておくことが不適切な場合に、その商標権を将来に向かって消滅させる手続です。取消審判には以下の5つがあります。

  • ●不使用による取消審判(法第50条)
    審判の請求の登録前3年以上、継続して、日本国内で商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれもが登録商標を使用していないことを理由に登録の取消を求める審判です。
  • ●商標権者の不正使用による取消審判(法第51条)
    商標権者が類似範囲における商標の使用によって、故意に他人の商品等と誤認混同を生じさせた場合に登録の取消を求める審判です。
  • ●使用権者の不正使用による取消審判(法第53条)
    商標法は、使用権者に対し登録商標を正当に使用する義務を課すと共に、商標権者には使用権者に対する監督義務を課しています。かかる監督義務違反を理由として、登録の取消を求める審判です。
  • ●商標権の移転にともなう商標権者の不正使用による取消審判(法第52条の2)
    商標権の移転に伴う出所混同を防止するための担保措置として、移転の結果、別々の権利者が登録商標を使用することによって需要者等において誤認混同が生じた場合に登録の取消を求める審判です。
  • ●代理人(例えば代理店)等の不当登録による取消審判(法第53条の2)
    代理人等が商標に関する権利を有する者の承諾を得ないでその商標を登録した場合に登録の取消を求める審判です。

 

D.権利侵害への対処

(1)商標権の侵害とは

登録商標を指定商品・役務に使用する行為

登録商標の類似範囲における商標の使用行為

登録商標又はその類似範囲における商標使用の予備的(譲渡のための所持等)行為

(2)侵害への措置

①民事的措置

  • ●差止請求権
  • ●損害賠償請求権
  • ●信用回復措置請求権
  • ●不当利得返還請求権

②刑事的措置

罰金(両罰規定対象)、懲役、またはその併科

③税関への申立

一定の手続をすることによって、税関において輸入・輸出差止申立を求めることができます。

E.条約

主な条約への加盟状況は以下の通り。

パリ条約 WTO協定 商標法条約 マドプロ ニース協定
加盟 加盟 加盟 加盟 加盟

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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